こんにちは、おじぃです。
みなさんは新居に消火器を用意してますか?
まだ影も形もない我が家ですが、入居後に必要なものについて考えていたところ、ふと、消火器ってどうしたらいいんだっけ?と疑問に思いました。
今までは間取りや設備、お金のことなどについて考えてきましたが、消火器については意識的に見ていなかったためか見た覚えがありません。
という事で気になったついでに色々調べてみたので情報を共有したいと思います。
一般家庭に消火器は必要?
まず気になったのは、法律的に一般家庭でも消火器が必要なのか、そうでないのか、という事でした。
消火器の設置については消防関係法令で定められています。
設置を義務付けられているのは商業施設や公共の建物で、一般の住宅は対象外です。
よって、法律で設置の義務があるかという点については、必要ない、という答えになります。
では、家に消火器が不要か?と言われるとあった方が安心、という答えになります。
ではどんな消火器が良いのでしょう?どんな種類があるのでしょうか?
消火器はどんな種類がある?
目的による違い
業務用、住宅用の消火器があります。
私たちが使うのは住宅用消火器ですね。
火災種別
火災の種類に応じて分類されており、普通(A火災)、油(B火災)、電気(C火災)の3つに分類されています。
木材や、紙、布などが燃える火災を普通火災。
石油やその他油よる火災のことを油火災。
電気設備などの火災を電気火災と呼びます。
それぞれA火災、B火災、C火災と呼ばれたりもします。
薬剤種別
消火に使用する薬剤の種類によって大きく3種類にわかれており、粉末系、強化液系、ガス系があります。
それぞれメリットデメリットは
メリット
- 消火するのがはやい。
デメリット
- 浸透しないので再び燃えはじめる可能性がある。
- 視界が悪くなる。
- 使用後の掃除が大変。
メリット
- 冷却効果が高く、浸透性もあるので再燃の可能性が低い。
- 使用後の掃除は液を拭き取るだけで良いものが多く、粉末系よりは掃除が簡便。
デメリット
- 粉末系に比べて重い。
- 価格が粉末系に比べると高い。
メリット
- 周りを汚損させずに消化出来る。
デメリット
- 窒息消化のため、一般家庭に向かない、使用できる場所が制限される。
- 普通火災などには向かない。
※他にもエアゾール式簡易消化具、というものもありますがこれはあくまでも初期消火に使える補助具の位置づけのようです。形状は殺虫スプレーみたいなものです。
放出方式
加圧式、蓄圧式があります。
加圧式の方が安価に製造できるため、昔は加圧式が多かったようです。しかし構造上、破裂事故の可能性があり、現在は蓄圧式に移行しているようです。
加圧式は一度使い始めたら途中で止める事が出来ませんが、蓄圧式は途中で止める事も可能です。
興味ある方は、総務省消防庁のページをご確認ください。
どんな消火器を設置したら良いの?
オール電化の住宅で考えられる火災としては漏電、コンセントのショート、IHクッキングヒーターの誤った使い方による発火、タバコの不始末、仏壇の線香、ロウソクなどでしょうか。
これに対し粉末系消火器は石油ストーブ、灯油タンクなどの消化に向いています。強化液系は天ぷら油に向いているとされています。
また、狭い室内で粉末系の消火器を使用すると視界が悪くなり、脱出がしにくくなりそうです。
なので、個人的には強化液系の消火器が向いていると思うので、入居の際は強化液系消火器を購入したいと思います。
これだと消火薬剤にお酢と食品原料を使用していて、薬剤は中性なので使用後の清掃時に身体に付着しても安心のようです。8千円から1万円程度で購入できそうです。
使用期限は?
消火器には使用期限が定められています。
住宅用だと概ね5年、業務用で10年くらいのものが多いようです。
業務用は薬剤を詰め替えて使用できるものもありますが、家庭用は詰め替えせず、買い替えになるようです。
期限が過ぎたものは火災時にその性能を十分に発揮できない可能性があるので、使用期限に応じて買い替えた方が良いでしょう。
使用期限がきた消火器はどうしたら良い?
では、不要になった消火器はどうしたら良いのでしょうか?
不燃ゴミの日に出す?市の粗大ゴミとかで引き取ってもらえる?
どちらも不正解です。消火器はゴミとして出すことはできません。
では、どうしたら良いかというと特定窓口(消火器の販売代理店など)などで対応してもらえます。
対応方法としては3つあります。
- 特定窓口に引取りを依頼する。
- 特定窓口に直接持込む。
- ゆうパックで送る。
対応してくれる窓口については消火器リサイクル推進センターで検索して、最寄りの対応してくれるところを探しましょう。
消火器のトラブル
消火器の破裂
過去に加圧式の老朽化した消火器で破裂した事象があるようです。
使用期限が過ぎたもの、使用期限内でも著しく劣化が見られるものは事故を防ぐために正しく処置しましょう。
但し、蓄圧式での発生事例はまだ無いようです。
加圧式の製造販売がほとんどなくなった現在は発生は落ち着いているようですが、古い消火器をお持ちの方はご注意下さい。
エアゾール式簡易消火具の破裂
近年ではエアゾール式簡易消火具の破裂事象の方が多いようです。
これは手軽に使える大きさのため火元の近くに置いていて、加熱されて破裂したりしているようです。
悪質な訪問販売・詐欺など
2011年1月1日の規格省令改正に伴い、旧規格の消火器は2021年12月31日まで、となっています。
これに便乗して更新や設置を迫る悪徳業者もいるようです。
旧規格の適用期限が2021年12月31日なので、その前後で悪徳商売も増加すると思われます。
最近建てられた方も、2011年以前に建てられた方もご注意ください。
最近の事例については総務省消防庁に掲載されています。
尚、新規格と旧規格の見分け方は何用(普通、油、電気火災用)かが文字で記載されていて、新規格は絵で記載されています。
一般社団法人 日本消火器工業会のリーフレット?に記載あります。
https://www.jfema.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2019/06/katashiki_shikkou_201906.pdf
おまけ
2006年6月1日の法改正で住宅用火災報知器の設置が義務付けられました。
その際には住宅用火災報知器でも同様に悪質な訪問販売があったようです。
また、換気扇フィルターについても悪質な訪問販売があるようです。
はじめは点検と称して家の中に入り込み、やがて購入を迫ってくる手法が多いようなので、安易に家の中に上げないことが被害を防ぐことに繋がりそうです。
いかがだったでしょうか。
消火器を設置するにしろ、しないにしろ、法令や事象を知っておくことで様々な被害を軽減できると思いますので、頭の片隅に入れておいて貰えるとうれしいです。